金川顕教さんが書いた、読書術の本のご紹介です。
金川さんは、公認会計士や作家として活動する傍ら、YouTube図書館を開設し、1日2本の書評動画をアップされています。
それを可能にしているのが、金川さんオリジナルの読書術。速読に頼らない、理にかなった読み方は、きっと真似してみたくなりますよ。
1.1日2冊を可能にする、4ステップの4回読み
この本で紹介されているのは、フォトリーディングに代表される速読術のように、いかに早く全部のページを読むかということではありません。
全体の20%を読んで、その本の言いたいことの80%をつかむことを目的とした読書術です。こうした読み方なので、小説等、物語には向きませんが、ビジネス書であれば効果を発揮します。
読書術の鍵は、4つのステップで4回繰り返し読む方法。その方法がこちら。
- ステップ1:予測読み
- ステップ2:断捨離読み
- ステップ3:記者読み
- ステップ4:要約読み
著者の金川さんは、この4ステップを30分でこなすそうです。当然、最初から短時間でうまくいかないことは、本の中でも触れていますが、実践してみることが大事ですね。
簡単にそれぞれのステップをまとめると、
- ステップ1:予測読み
読む本のカバーや帯、目次を読んで、本の内容を予測する。予測は外れていても全く問題なし。どんなことが書かれているか予測して、読む目的を決めること。 - ステップ2:断捨離読み
本の「はじめに」と「おわりに」を読んで、本の結論を最初につかむ。目次の章立てを見て、気になる箇所にマーキングを行う。 - ステップ3:記者読み
目次でマーキングした箇所について、本文を読み進める。本の内容について、著者と対話をするように、質問と疑問を投げかけながら読む。 - ステップ4:要約読み
この本で、自分が誰かに本の内容をアウトプットする時に、何を伝えたいのかという観点でまとめる。要約の結果は、当然人それぞれバラバラになるが、要約は正解が無いもの。
この4つのステップで、全体の20%を読み、80%の言いたいことをつかみます。
実際私も、次読む予定だった本に、この手法を試してみました。まだすべてのステップを踏んでいませんが、ステップ2の「はじめに」と「おわりに」を読む部分で、
あ、この著者が1番言いたいのはコレなんだなというのが、よく分かりました。最初にも最後にも登場する特徴的なワードがあり、結論を頭に入れて、ステップ3に進めそうです。
2.まとめ
本書の中に、著者のこんな言葉があります。
「自分に必要な部分を選んで読む」「それをしっかりと自分のものにする」ほうが、1冊読んでもその内容をほとんど覚えていないよりも、役に立つ読書と言えるのではないでしょうか。
P.68より引用
まさにこのとおりで、これまでいくつもビジネス書は読んできましたが、内容が残っている本は本当に少ないです。7つの習慣のように、誰もが知るビジネス書は、オリジナル以外にも他の本での引用や、動画等で目にする機会が多いので、頭に残っています。
(特に、緊急性と重要性のマトリクスはどこでも出てきますね。)
一方で、読んでいるときは付箋をたくさん貼って面白かったのが、数日するとまったく頭から消え去っているなんてことは、よくありました。
要約に正解はないと本書で触れられているので、自分の感じた通り、その本の重要だと思った場所を、これからまとめて行こうと思います。
それでは、今日はこの辺で。